看護師不足の本当の理由

看護師不足の本当の理由

看護師不足の本当の理由

看護師の数は足りている?

私たち看護師は、いつもギリギリの人数で働いているというのが現状ではないでしょうか。そして、その日に1人でも休む人が出ると仕事が思うように回らなくなって休憩時間を削り、残業時間も増えるなんていうのはよくある話だと思います。

 

 

では、なぜ看護師は不足しているのでしょうか。
日本看護協会のホームページに掲載されている資料を調べてみました。

 

 

看護師国家試験の合格者数は毎年5万人ほどです。准看護師試験に合格する方も含めると新しく看護師になる方の数はさらに多くなります。
そして、直近10年の看護師の就業者数(現役で働いている数)は毎年約1.5万〜4万人ずつ増えています。

 

 

看護師は離職率が高いですが、新たに増える看護師と転職・復職する看護師の人数の方が多いので、ここ10年では一度もマイナスにはなっていないんです。
平成15年末時点で現役看護師の数が約127万人だったのが、平成24年末時点では約154万人にまで増えています。

 

 

では、なぜ現役で働いている看護師の数が毎年増えているのに看護師が不足するのでしょうか?

 

厚生労働省

 

厚生労働省のデータによると、平成24年時点で必要とされる看護師の数は143万人と試算されています。
一方、実際に働いている看護師の数は平成24年末時点で約154万人です。
計算上は看護師は十分足りている事になります。

 

 

しかし、この厚生労働省の試算は「甘い」という専門家の意見もあります。
私は地方の中規模病院で働いていますが、一度だって「看護師が足りている」と感じたことはありません。

 

 

実際の医療現場では看護師が不足しているのが実情と言えます。

 

 

7対1看護の弊害

 

そして、看護師不足の大きな原因として言われているのが「7対1看護基準」です。

 

 

特に都市部の病院では7対1看護配置を維持するのに好条件の給料・待遇で看護師を集めているため、地方の中小の病院で看護師が不足する傾向があります。

 

 

また、7対1看護配置を実現するために看護師を増やした結果、人件費が高くなり他職種の数が減らされて結果的に看護師の負担が増えているケースも。

 

都市部

 

そして、急性期病院では平均在院日数を短く、回転率を高くすることで病院の利益を確保しようとする流れがあることや重症患者の入院が多く、また頻繁な入退院で看護師業務の負担が多いために離職する看護師が多いようです。

 

 

一方、慢性期病院はどうかというと、急性期病院側で在院日数を減らすために重症の患者が転院してくるケースが増えています。
慢性期の病院は元々人員配置基準が低いので、少しでも重症の患者が入院すると看護師の負担が増えてしまいます。

 

 

7対1看護は患者さんへの看護の質を上げるのに重要な仕組みだと思いますが、その反面で看護師の負担をさらに増やす大きな原因になっています。

 

 



医療ワーカー